SNSでよく目にするハッシュタグ「#モンテッソーリ」は、多くのママたちが、子どもの成長に取り入れたいと人気な教育方針です。恥ずかしながら、私は子どもを持つまで、モンテッソーリ教育を知りませんでした。(恥)
そこで、0−6歳の伸びる環境づくり「おうちでできるモンテッソーリの子育て」の育児本を参考に、モンテッソーリ教育について分かりやすくまとめてみました。良いと感じたことは、家でもすぐに実践してみたいと思います!
目次
モンテッソーリ教育とは
そもそもモンテッソーリ教育とは?
よく耳にする「モンテッソーリ」通称「モンテ」(略すのはSNSだけ?)について、本書ではこう記されています。
1896年にローマ大学を卒業し、イタリア初の女性医師となって、今までになかった命への関わり方を発見したマリア・モンテッソーリ博士の名前と功績に由来しています。
モンテッソーリは、心身に何らかの問題があるとされた子どもたちが、手を使い、熱心に集中する姿を見て、子どもの潜在能力を発見します。そして、その子達が思う存分、目や手、からだを使って集中できる環境を用意したところ、優秀な成績で試験に合格したのです。
「おうちでできるモンテッソーリの子育て」本文より
大人が環境さえ用意してあげれば、子どもは自然と伸びる・成長することがモンテッソーリによって証明されたのです。
家庭でモンテッソーリ教育を取り入れるポイント
家庭でモンテッソーリ教育を取り入れるために、次の4つのルールを決めます。
子どもの成長によってできることも増えていくので、こちらの4つを参考にルールを更新していきます。
1. 自由と一緒に制限を設ける
子どもに「自由」を与えると同時に「制限」も作る。
制限とは、自由はここまでだよという範囲で、自分や他の人や環境を傷つけてはいけないということ。
これは子どもに安心感を与える枠組みでもあります。社会のルールに自分も守られているのだという感覚を与えてくれる効果がある。
例えば、公園に行って自由に遊んで構わないけれど、順番待ちをしているブランコに横入りをしてはいけない。など。
2. 秩序を保った環境
子どもが成長や発達のためのエネルギーを最高の状態で使えるよう、家族が暮らす環境には、ある一種の「秩序」が必要。
いつもの日課や、毎日置いてあるもの、毎日いる人々、幼ければ幼いほど、子どもたちの発達には秩序が不可欠です。
3. 大人は見られる意識をもつ
子どもはまわりの大人から多くを学んでいます。人付き合いの仕方や、社会のルールの守り方、新しいものに出会った時の喜び。あるいは、失敗や困難な状況にどう立ち向かうのかも。
つまり子どもたちは大人から、人間になるための方法を学んでいるのです。
4. 家族としての役割
子どもは、その家に招かれた「お客さん」ではなく、家族の一員です。
食事の準備、片付け、洗濯、生き物の世話など、家事全般に積極的に関わってもらいましょう。
それに、子どもたちは家族のやることに一緒に参加したいのです。
おうちでできるモンテッソーリの子育て
モンテッソーリは、0-6歳を前半と後半に分け、およそ3歳頃までの前半部を五感を通じて無意識にすべてを吸収する時期、後半を意識的に吸収する時期としました。
24歳以降になると、それまで自発的な育ちを尊重されてきた子どもは、自分らしい人生を歩めるようになるとモンテッソーリは言っています。それはコミュニティの中で自分の役割を見つけ、社会に貢献し、恩返しできるような自立した人間になるということ。それぞれがその人らしく育てば、そこにハーモニーが生まれ、平和な世界が生まれると考えたのです。モンテッソーリ教育が「平和への教育」と言われる所以はそこにあります。そして「平和」への種は、幼い頃からの積み重ねの中にすべてあるとしました。
「おうちでできるモンテッソーリの子育て」本文より
モンテッソーリ教育に初めて触れる方におすすめなのが、こちらの本です。
カラーページで写真も多く、実際に家庭でモンテッソーリを取り入れるためには、どういうおうちにすれば良いのかもイメージしやすくなっています。
からだとこころの発達
モンテッソーリ教育では、0-6歳を「敏感期」と呼びます。
人生のどの時間よりも物事を吸収できる期間なので、見逃すなんて、もったいない時期。子どもたちの命の「球根」をのびのび育てるためにおうちの環境を整えましょう。
敏感期を知って子育てに安心感を 子どもには、何かに強く興味を持ち、集中して同じことを繰り返す時期があります。モンテッソーリ教育で「敏感期」と呼ばれるこの期間を味方につけると、子どもの行動に納得でき、安心感が生まれ、子育てを楽しむ気持ちの余裕も生まれます。
感覚
原体験は知性の源
感覚の敏感期にいる子どもは、いつも何かを手で触ったり、においをかいだり、五感をフルで活用しています。この時期の子どもには映像から来るバーチャルな体験ではなく、原体験が必要だとモンテッソーリは強調しています。
このとき「これ、ざらざらしているね」「ここ冷たいね」と言葉を添えると感覚と言語が一致します。子どもの中で言葉が整理され、豊かな語彙となれば、将来自分の感じたことを他人に伝える助けとなります。多くの感覚的体験は、「自分の意見を持つ」という知的自立の基礎も築いてくれます。
小さなもの
素晴らしいミクロの世界
鋭い観察力が出てくる時期。絵本を読んでいても、隅っこに書かれている小さなアリを見つけて指さしたりするなど、大人が見落としてしまうような些細なことを発見することがあります。もし、道端で子どもがじっと動かなくなった時、大人も目線を下げて子どもと会話してみましょう。
数
比べたり、分類したり
子どもが石や木片などの身近なものを大きさの順や濃淡、重さの順に並べているのをみた事がありますか?数への関心は、数字や計算よりずっと前からこんな感覚的な遊びの中から始まっています。すると、「こっちの方が多い、少ない」という差異への気づきや「これを先にやっておくといい」と言った段取りや見通す力も現れます。
これをモンテッソーリ教育では、数的な発達と位置付けています。数の要素は暮らしに欠かせないもの。「4人家族だから、お皿も4枚」というように配膳のお手伝いなどにもたくさん含まれています。
そして、2歳前後になると自己主張が強くなってきますが、子どもには、何度も言って聞かせるより、まずは大人が丁寧にやって見せて、子ども自身が「くり返しチャレンジできる」ように心がけてることも大事です!
子どもの環境を整える
子どもにとっての環境は、「いま暮らしている場」と「そこで起きること」そして「一緒に過ごす大人」
たくさんの「できない」を抱える乳幼児にとって、できるまで何度も「くり返し」をするという環境はとても大事です。大人はつい、横から手や口を出してしまいがちですが、それでは子どもは納得がいきません。なぜなら、子どもたちにとって「できる」とは、理屈ではなく、「体感」することだからです。
子どもに「イヤ!」と言われる前に大人にできること
困った状況になる前に声をかけて
例えば、おもちゃをたくさん出してしまい散々遊んだ後に子どもに「全部片づけなさい!」と言うのは「イヤ!」と言わせるようなもの。大人でも困ってしまうような状況になってから、解決を子どもに押しつけるのは、フェアとは言えません。子どもが夢中になって遊んでいても、様子を見ていれば、声をかけられるタイミングはきっとあります。それを見逃さずに「ひとつ出したら、ひとつしまおうね」などと、声をかけてみましょう。困るようなことになる前に、できることがあるはずです。
何よりも大事なのは「イヤ!」でコミュニケーションが終わらないようにすること。親の都合や思いつきではなく、子どもに本当にしてほしいことならば、どうしたらやってもらえるかを子どもに聞いて見るなどして、ひと踏ん張りしてみましょう。
まとめ
子育て中の方なら聞いたことがある「モンテッソーリ教育」は、保育園や専用の教室で学ばせなくても、まずはおうちでできることがあります。
教室で学ばせることも大切ですが、子どもと長い時間一緒にいれるのは親なので、子どもの成長を促してあげられるように家庭での取り決めなどを決めていくところから始めてみると良いですね。私も早速、自分と子どもに無理のない程度に実践していきたいと思います。