母乳育児
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子育て話題本「ちょっと理系な育児」


ちょっと理系な育児

2017年5月10日 株式会社京阪神エルマガジン社

ちょっと理系な育児 母乳育児編

筆者 牧野すみれ

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ママは必ずと言っていいほど「母乳」で悩みます。

新生児期は、母乳は出ているのか、飲めているのか。

その後は、哺乳瓶に慣れて、おっぱいを飲んでくれなくなったり、完母だとおっぱいじゃなきゃ飲んでくれなくて、ママは子どもを預けての外出が出来なかったり。

夕方になると母乳の出が悪くなって満足いくまで飲ませてあげることができなかったり、

寝かしつけに時間がかかりますが、添い乳で寝てくれるようになるとママも睡眠時間が確保できるようになるので、夜間は添い乳することが多くなると思います。

そして最後は、夜間断乳のタイミングや卒乳のタイミングに悩むと思います。

挙げだすと本当にキリがないですね、世のママさんたちお疲れ様です。

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こちらの本は、「科学者 × 2児の母」の著者がWHOガイドラインに沿って解説してくれているので、とても読みやすいです。様々な情報が入ってくる現代で、噂話や根拠のない話に一喜一憂して自分自身を責めてしまうことにストップをかけてくれる1冊です。

今回は、「断乳のタイミング」にフォーカスしてポイントをご紹介します!

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母乳の生産能力を調整する


まずは、母乳の仕組みが大切なので、目から鱗なポイントをご紹介!

「母乳育児が軌道に乗るには100日かかる」は本当だった。

赤ちゃんの飲み方や、ママの飲ませ方に加えて、母乳の分泌についても母子のペースを掴むまでに、それにママの体が順応していくのに100日、つまり3ヶ月ほどは諦めずに根気強く母乳を飲ませてあげるのが良いそうです!

さらに、欲しがるだけ母乳をあげるってどのくらい?に対して、WHOに記載されている回答はこちら。

赤ちゃんが欲しがるだけ頻繁に、飲みたがるだけ長く、昼夜関係なく授乳するということです。

私が以前書いた記事でお伝えしている「母乳の飲ませる頻度」について助産師さんに教えてもらったことと重なります。興味のある方はぜひこちらも合わせて読んでみてください。

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母乳育児のメリット


完母にこだわらない。そんなに神経質にならなくていい。十人十色、みんな違っていい。でも母乳で育てるメリットはたくさんあります!まずはこちらから。

子どもにとってのメリット

急性または慢性の疾患から子どもたちを守ることにつながります。

中耳炎・インフルエンザ菌性髄膜炎・尿路感染症などの、様々な急性感染症も、母乳で育った子どもはなりにくく、なった場合も軽く済むようです。

私は何冊か育児本を読んでいますが、WHOが推奨しているからか、どの本でも「母乳は最低でも4ヶ月は続けて、可能であれば6ヶ月まで続けた方が良い」と書かれています。その第1の理由として、赤ちゃんの免疫力を母乳から摂取しているからと言われています。つまり、赤ちゃんが何かのウィルスに犯されても、母乳の中にあるお母さんの免疫がウィルスを撃退してくれるのです!

その他、学童期に肥満になりにくい、知能がミルクで育った子よりも高くなる。などWHOガイドラインに記載があるそうです。

生後6ヶ月以降に母乳を与えるメリット

「生後6ヶ月以降の授乳は意味がない。母乳の免疫の効果はなくなる」など聞いたことはありませんか?私は妊娠中に知人の男性から聞きました。その男性は結婚されており、すでにお子さんもいらっしゃる方です。私の知識が足りなかったこともあり、「そうなんだ」と鵜呑みにしてしまいました。その後出産までに育児本を読んだり、産院の看護師さんからの話でも「免疫がなくなることはない」それは噂話が一人歩きをしているだけだと知りました。

WHOガイドラインにも、先進国は衛生的だから母乳の免疫効果は薄い。などということはなく、母乳は様々な感染症のリスクから赤ちゃんを守ってくれると証明しています。

下記を読めば、どうしても卒乳しなければいけない状況以外では、卒乳時期を早めることにメリットがないように感じます。

免疫学的効果は母乳を飲ませている間、ずっと続く。乳幼児の免疫システムは未熟で、2-6年ほどかけて成熟していくようです。母乳を飲ませるだけで、大人の力強い免疫システムを簡単に赤ちゃんにも貸し出すことができます。

母乳 + 補完食 という考え方


卒乳

6ヶ月以降に始める「離乳食」は、乳を離して食事を与えるという意味がありますが、そうではなくて、「補完食」母乳にプラスして必要な栄養素を補給する。

私自身、息子が離乳食をなかなか食べてくれなくて、母乳をよく飲むからまだ食べれなくても大丈夫かなと思っているうちに1歳になり、そろそろ離乳食を食べてもらわないと心配だという理由で断乳しようとしていました。ママの間ではよくある話で、離乳食を食べないのは、母乳をよく飲むせい。母乳を減らしたり、やめれば離乳食をよく食べるようになる。と言われています。

しかし、WHOガイドラインでは

1.生まれてから月齢6ヶ月になるまでは母乳のみを与え、6ヶ月から母乳育児と並行して補完食を始めましょう

2.母乳は2歳以上まで、頻繁に、子供の要求に応じて与えましょう

とあります。日本では2歳以上まで母乳をあげている割合は少ないかもしれませんが、一般に言われる離乳食完了期までは母乳との並行が推奨されているようです。焦って断乳を決断をする前に、補完食を食べてもらえるようにまずは様々な工夫をすることが大切のようです。

6ヶ月以降の母乳のエネルギーと栄養素


月齢が大きくなるにつれて、授乳の間隔が空き、授乳回数も減っていく傾向にあるのが自然なことだと思っていました。しかし、WHOガイドラインでは母乳は2歳以上まで、頻繁に、子どもの要求に応じて与える。とあります。補完食開始後の目安はこちらです。

母乳でまかなえるエネルギーと栄養素

生後6-12ヶ月

必要なエネルギーの半分以上を与えることができます。

生後12-24ヶ月

必要なエネルギーの3分の1と、さまざまな質の高い栄養素を与えることができます。

子どもたちは、補完食を始めると授乳回数が減る傾向にあるので、積極的に授乳して哺乳量を維持する必要があります。

ママたちとの会話の中で当たり前になりつつある、「1歳を目処に卒乳。添い乳はやめて、夜間断乳を始める。子どもにとっても、ママにとっても睡眠が長時間取れてお互いのため。」というのが正論だと思っていました。

しかし、補完食を始めてからも、意外に多くの割合で母乳から栄養素を摂取できることが分かりました。周りと比べて焦る必要はなく、子どものペースで補完食を進めていくのが良いようです!

卒乳している子は、食事を増やす


WHOガイドラインには、「補完食を食べる量が少なければ断乳すべき説」を始め、乳離れを急がせるようなアドバイスは一言も出てきません。

「最近は、先進国は、ミルクの質がいいからミルクで育つ赤ちゃんも、母乳で育てる場合と同じやり方で良い」などいう文言もありません。むしろWHOは、母乳を飲んでいない場合はその栄養をカバーするために「生後6ヶ月から1日4-5回の食事と、1-2回の栄養豊富な軽食を与えましょう」

回数・量はより多く、栄養の質やエネルギー密度が高い補完食を食べさせるよう指導しています。

補完食を食べないから、という理由で断乳することは、「たくさん食べられない子に、さらにたくさん食べさせなくてはいけない」ことになってしまいます。

日本で、共働きの家庭であれば職場復帰のタイミングで卒乳させるママも多いと思いますが、時間や都合が許すようであれば無理に断乳や卒乳を進めるのではなく、母乳を与えつつ、徐々に補完食を食べてくれるようになってから卒乳に向けて準備をしても遅くないようです。

情報が溢れている時代でもあり、ママ友からの話は、みんな話していればそれが当たり前であり、あたかも正論のように思ってしまいがちですが、聞いた話はまずは自分で調べて正しい情報を得てから、子どもに向き合っていきたいですね。

卒乳に関しては、2歳以降で良いようです。焦らずに、子どもと一緒にペースを合わせていきましょう。

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